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物理化学:炭素–炭素一電子σ結合の直接的証拠
Nature 634, 8033 doi: 10.1038/s41586-024-07965-1
共有結合は、2つの原子の間で電子対を共有し、単結合、二重結合、三重結合の形でほとんどの有機化合物の骨格を構成している。それに対して、一電子結合の例は依然としてまれであり、これは、この結合がおそらく本質的に弱いためである。いくつかの先駆的研究においてヘテロ原子間の一電子結合が報告されているが、炭素原子間の一電子結合の直接的な証拠はまだ得られていない。今回我々は、長いC–C単結合を持つ炭化水素を一電子酸化することによって、炭素原子間に一電子σ結合を持つ化合物を単離したことを報告する。C•C一電子σ結合(100 Kで2.921(3) Å)の存在は、単結晶X線回折分析とラマン分光法によって実験的に、密度汎関数理論計算によって理論的に確認された。今回の結果は、約100年前に提唱された一電子σ結合が炭素原子間で存在可能であることを明確に実証したものである。従って、結合状態と非結合状態の境界を探索することによって、化学のさまざまな領域におけるさらなる発展に向けて道が開かれると予想できる。

