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生化学:ウイルスがコードするtRNAは抗ウイルス防御系PARISを無効にする

Nature 634, 8033 doi: 10.1038/s41586-024-07874-3

ウイルスは限られた細胞資源を巡って互いに競合しており、一部のウイルスは宿主に、競合する遺伝的寄生体から身を守る防御系をもたらす。PARIS(phage anti-restriction-induced system)は、ウイルスゲノムにコードされていることの多い防御系であり、55 kDaのABC ATPアーゼ(AriA)と35 kDaのTOPRIMヌクレアーゼ(AriB)から構成される。しかし、AriAとAriBがファージの防御において機能する機構は明らかにされていない。本論文で我々は、AriAとAriBが集合して425 kDaの超分子免疫複合体になることを示す。我々はクライオ電子顕微鏡を使ってこの複合体の構造を決定し、これにより、6分子のAriAがプロペラ状の足場を組み立ててAriBの3つのサブユニットを調節する仕組みが説明された。外来タンパク質をATP依存的に検出するとAriBの遊離が起こり、これらのAriBがホモ二量体のヌクレアーゼへと組み立てられ、宿主のリシン転移RNAを切断することによって感染を阻害する。T5ファージは、PARISによって切断されないリシン転移RNAバリアントを発現してPARIS免疫を無効化し、これによってウイルス感染が再開する。まとめると、これらのデータによって、AriAがウイルスタンパク質を検出し、AriB毒素を活性化させるATP依存的センサーとしてどのように機能するかが説明された。PARISは、外来核酸ではなく、外来タンパク質を認識する巨大分子複合体を形成する、新たな一連の免疫系の1つである。

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