Article

免疫学:γδ T細胞–IL-3軸は感覚ニューロンを介してアレルギー反応を制御する

Nature 634, 8033 doi: 10.1038/s41586-024-07869-0

アレルゲンに遭遇していない個体では、感覚ニューロンがアレルゲンを直接検出して反応することが、かゆみの感覚と自然免疫細胞の局所的な活性化の両方につながり、これがアレルギー性免疫応答を開始させる。慢性アレルギー性炎症の状況では、免疫因子が感覚ニューロンをプライミングし、これによって病的なかゆみが引き起こされる。これらの双方向性の神経免疫回路はアレルゲンへの反応を駆動するが、アレルゲンに遭遇していない状態でも免疫細胞がアレルゲンによるニューロン活性化のセットポイントを調節するかどうかは分かっていない。今回我々は、皮膚感覚ニューロンのアレルゲンへの反応性を制御するγδ T細胞–IL-3シグナル伝達軸について報告する。我々は、ほとんど特徴が明らかになっていなかった表皮γδ T細胞サブセットを明らかにし、これらをGD3細胞と名付けた。GD3細胞は、その特徴であるサイトカインIL-3を産生して、アレルギー性のかゆみとアレルギー性の免疫応答の開始を促進する。機構的には、IL-3はIl3raを発現する感覚ニューロンに対してJAK2依存的に作用し、独立してかゆみを誘発することなく、このニューロンのアレルゲンによる活性化の閾値を下げる。このγδ T細胞–IL-3シグナル伝達軸はさらに、STAT5を介して作用し、神経ペプチドの産生とアレルギー性免疫の開始を促進する。これらの結果は、アレルゲンへの初回曝露に対する感覚ニューロン応答の上流に位置してその調節を行っている内因性の免疫可変抵抗器の存在を明らかにしている。この経路は、アレルギー感受性の個人差の説明となる可能性があり、アレルギー疾患を治療するための新たな道を開く。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度