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神経科学:ハエのコネクトームはエフェクトームへの道筋を明らかにする

Nature 634, 8032 doi: 10.1038/s41586-024-07982-0

神経科学の目標は神経系の因果モデルを得ることである。最近報告されたハエ全脳コネクトームは、ニューロンが互いに影響を及ぼし合う可能性のあるシナプス経路を特定しているが、それらがin vivoで互いにどの程度強く影響を及ぼし合うかは明らかにしていない。我々は、この制限を克服するために、ハエ脳の因果モデルを効率的に学習するための実験と統計学を組み合わせた戦略を報告する。我々はこれを「エフェクトーム(effectome)」と呼ぶ。具体的には、我々はハエ脳の線形力学モデルの推定器を提案する。この推定器は、確率論的な光遺伝学的摂動データを用いて因果効果を推定し、推定効率を大幅に向上させるための事前分布としてコネクトームを使用する。我々はこの推定器を、コネクトームを用いた線形シミュレーションにおいて検証し、より生物物理学的に現実的なシミュレーションの非線形力学に対して線形近似を返すことを示す。次に我々は、コネクトームを解析して、ハエ神経系の動態を支配している回路を提案する。この支配的な回路には比較的小さなニューロン集団しか関与していないことが分かり、このためニューロンレベルでの画像化、刺激、特定を行うことが可能である。この手法によって、既知の回路も改めて発見され、それらの動態に関する検討可能な仮説が生成された。まとめると我々は、ハエの全脳動態は、互いにほぼ独立して動作する多数の小さな回路の集まりによって作り出されるという証拠を提示している。これは、ハエでは脳の因果モデルを得ることが実現可能であることを意味している。

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