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惑星科学:火星の誘導磁気圏は消失し得る

Nature 634, 8032 doi: 10.1038/s41586-024-07959-z

惑星と恒星風の相互作用は、大気散逸を引き起こし得るため、惑星大気の進化にとって重要である。太陽系の惑星は一般的に太陽風と相互作用しているが、太陽風の速度は、埋め込まれた恒星磁場に対して大角度をなしている。固有磁場のない惑星の場合、この相互作用によって誘導磁気圏が形成され、惑星の前方に弧状衝撃波(バウショック)が形成される。しかし、太陽風速度と太陽風磁場の間の角度(コーン角)が小さい場合、この相互作用の様相は大きく違ったものになる。本論文で我々は、火星ではコーン角が小さいと、誘導磁気圏が消失することを示す。昼側に衝撃波はなく、弱い側面衝撃波(フランクショック)だけが存在する。直交流型のプルーム(cross-flow plume)が出現し、両極性電場が惑星イオンを上流に駆動する。コーン角4°のハイブリッドシミュレーションの結果は、MAVENミッションおよびマーズ・エクスプレスの観測結果と一致した。消失した誘導磁気圏は複雑で、まだ解明されていない対象である。イオン流出による大気散逸のような過程に対して、どのような副次的効果があるのかは今後の研究課題である。

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