Analysis
神経科学:ニューロン配線図の解釈による視覚機能の予測
Nature 634, 8032 doi: 10.1038/s41586-024-07953-5
コネクトミクスの進展に伴い、神経系については将来的に、機能よりも構造の方がはるかに詳しく分かっているという状態が当然になるだろう。そして、多くの研究の出発点はニューロンの配線図となり、その解釈に基づいて機能の理論的予測が行われるようになると予想される。本論文では、ショウジョウバエ(Drosophila)の視葉において、その構造の解析から3つのDm3細胞タイプと3つのTmY細胞タイプが形態視覚の機能を担う回路の一部であることを予測し、この新しい手法を実証する。受容野は接続性に基づいて予測され、これらの細胞タイプが視覚刺激の局所的な方位を符号化していることが示唆された。また、非古典的受容野に加え、ロバストな方位調整、位置不変性、そして雑音の多い輪郭または錯覚的輪郭についても予測が行われた。TmY細胞タイプは、視葉から中央脳に投射するニューロンにシナプスを形成し、方向付けられた特徴の結合と分離を計算すると推測される。今回の一連の予測は、ハエの視覚の神経ネットワークモデルにおいてパラメーターと生物物理学的機構を制約する、神経生理学的手段によって検証することができる。

