Article

高分子:フロンタル重合による結晶ドメインのパターン形成の制御

Nature 634, 8032 doi: 10.1038/s41586-024-07951-7

軟質材料ドメインと硬質材料ドメインを組み合わせた、融合界面を伴う階層構造材料は、全体的に均一な同等の材料と比較して優れた特性を持つ。合成材料におけるこうした構造は、3D印刷など、複数の長さスケールに及ぶ構造を実現するためにプロセス全体を通したa priori設計と積極的介入を必要とする決定論的な作製戦略を通して実現されてきた。今回我々は、フロンタル重合スピンモードダイナミクスを利用して、ポリ(シクロオクタジエン)において、マルチスケール組織を持つパターン形成された結晶ドメインを自律的に生成させた。この散逸的な高速処理方法によって、固体ポリマーと伝播する硬化フロントの間に生じる内部界面からアモルファス(非晶質)ドメインと半結晶ドメインが形成される。ドメインのサイズ、間隔、配向は、反応速度論、熱化学、境界条件の相互影響によって制御される。作製条件における小さな摂動によって、パターン形成された微細構造と、結果としてのポリマーの強度、弾性率、靭性が再現性よく顕著に変化した。今回、初期条件とフロント伝播モードだけを通して機械的特性と性能を制御できるようになったことは、先進的マルチスケール材料の設計と作製における著しい進歩である。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度