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宇宙物理学:アルテミスI月探査ミッションにおける宇宙放射線の測定

Nature 634, 8032 doi: 10.1038/s41586-024-07927-7

宇宙放射線は、長期間に及ぶ有人宇宙飛行にとって重要な危険要因である。関連するリスクには、がん、白内障、変性疾患の他、大量の急性曝露による組織反応などがある。宇宙放射線は、銀河宇宙線、捕捉粒子(ヴァンアレン)帯、太陽粒子事象などのさまざまな発生源に由来する。これまでの放射線データは、厳重な遮蔽と地球磁場に防護された地球低軌道において国際宇宙ステーションやスペースシャトルから得られたもの、または、弱く遮蔽された惑星間においてマーズ・サイエンス・ラボラトリーやルナー・リコネサンス・オービター(LRO)などのロボット探査機から得られたものである。アポロ計画で得られた限定的なデータと、かなりの注意を伴う地上での測定結果も利用可能である。本論文で我々は、無人の月探査ミッション「アルテミスI」の厳重に遮蔽されたオリオン宇宙船で実施された放射線測定の結果について報告する。宇宙船内部の異なる遮蔽位置において、陽子帯を通過する間に線量率に4倍の差が観測されたが、これは基準となる大規模な太陽粒子事象と同様である。オリオン宇宙船内における惑星間宇宙線の線量当量率は、以前の観測結果より最大60%低かった。さらに、陽子帯の通過中に宇宙船の向きを変えることで、放射線量率は約50%減少した。これらの測定結果は、将来の有人探査に向けたオリオン宇宙船の有効性を証明しており、将来の有人宇宙飛行計画の設計に情報を提供するものである。

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