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幹細胞:幹細胞は死細胞の除去を厳密に調節して組織の適応度を維持する
Nature 633, 8029 doi: 10.1038/s41586-024-07855-6
ヒトの体からは毎日、数十億個の細胞が取り除かれている。マクロファージや樹状細胞は死にゆく細胞や残屑に遊走して貪食することに特化しているが、多くの上皮組織や間葉組織の細胞も近くのアポトーシス死細胞を消化できる。これら非運動性のノンプロフェッショナル食細胞が、正常な組織機能を維持しながら、死にゆく細胞を感知および除去する仕組みは明らかになっていない。今回我々は、こうした多機能性の根底にある機構を、毛周期中における組織の再生と変性の周期的なサイクルを利用して探索した。我々は、毛包幹細胞が、的確な時と場所で一過性にファゴサイトーシスを引き起こすことを示す。これは、近くのアポトーシス死細胞から放出される脂質と健康な細胞から放出されるレチノイドの両方に依存する局所的な分子トリガーを介していた。このように二重のリガンドが必要であるのは、RARγ–RXRαが主な理由であることが分かり、RARγ–RXRαの活性化は、アポトーシス細胞を除去する遺伝子の厳密な調節を可能にし、恒常性維持において組織完全性を保つ幹細胞の主要機能をファゴサイトーシス機能で補うための効果的で調整可能な機構をもたらす。さらに我々は、毛包幹細胞を介するファゴサイトーシスは、単にプロフェッショナル食細胞に対して冗長であるだけでなく、むしろ組織の適応度に明らかな利点も持つという機能的証拠を示す。我々の知見は、免疫特権ニッチ内で細胞死に遭遇する他の非運動性組織の幹細胞あるいは前駆細胞に幅広く関係している。

