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腫瘍免疫学:スフィンゴ糖脂質合成はKRAS駆動型がんでの免疫回避を仲介する

Nature 633, 8029 doi: 10.1038/s41586-024-07787-1

がん細胞は、増殖して環境へと適応するために脂質をしばしば変化させる。脂質代謝は、膜の生理学的性質、シグナル伝達、エネルギー産生に重要な役割を担っているにもかかわらず、特定の脂質が腫瘍形成にどのように関与しているのかは、完全に解明されていない。今回我々は、機能ゲノミクスとリピドミクスの手法を用いて、スフィンゴ脂質のde novo合成が、がんの免疫回避に極めて重要な経路であることを突き止めた。スフィンゴ脂質合成は、培養もしくは免疫不全マウスでのがん細胞増殖には意外にも不要だが、複数の同系移植モデルでは腫瘍増殖に必要である。がん細胞でスフィンゴ脂質の産生を遮断すると、ナチュラルキラー細胞とCD8+ T細胞の抗増殖作用が増強され、その一部はインターフェロンγ(IFNγ)シグナル伝達を介して起こる。機構的には、スフィンゴ糖脂質の枯渇は、IFNγ受容体サブユニット1(IFNGR1)の細胞表面レベルを上昇させ、これがIFNγ誘導性の増殖停止と炎症性シグナル伝達を仲介する。さらに、スフィンゴ糖脂質合成の薬理学的阻害は、チェックポイント阻害療法と相乗的に働き、抗腫瘍免疫応答を増強した。まとめると、スフィンゴ糖脂質はがんの免疫回避に必要であると同時に律速的に働く代謝物であることが明らかになった。

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