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ウイルス学:ウシ由来H5N1インフルエンザウイルスの病原性と伝播性
Nature 633, 8029 doi: 10.1038/s41586-024-07766-6
高病原性H5N1鳥インフルエンザ(HPAI H5N1)ウイルスは、哺乳類に感染することはあるものの、通常は伝播しない。2024年春、米国のウシにおいてHPAI H5N1ウイルスのアウトブレイク(集団発生)が起こり、ウシだけではなく、家禽やネコ、さらにヒトにまで伝播した。このように、公衆衛生上のリスクが高まっている。今回我々は、マウスとフェレットにおいて、感染した牛のミルクから分離したHPAI H5N1ウイルスの性状解析を行った。他のHPAI H5N1ウイルスと同様に、このウシ由来H5N1ウイルスは、マウスとフェレットの乳腺を含む全身に広がったが、この組織指向性は以前に分離されたHPAI H5N1ウイルス株でも観察された。ウシ由来HPAI H5N1ウイルスは、ヒトの上気道に発現するシアル酸に結合するが、H5N1ウイルス感染フェレットに曝露された非感染フェレットへの伝播は効率的ではなかった(曝露されたフェレット4匹のうち1匹で、ウイルスは検出されなかったが、H5N1ウイルスに対する抗体が検出された)。従ってウシ由来HPAI H5N1ウイルスは、他の哺乳類での感染や伝播を促進し得る特徴を備えている。

