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化学:メタベンゼン等価体の触媒的不斉合成

Nature 633, 8028 doi: 10.1038/s41586-024-07865-4

芳香環は薬剤活性化合物によく見られる構成要素であるが、こうしたモチーフの存在は、薬剤の開発可能性に関していくつかの不利益をもたらす。医薬化合物における最適ではない効能、代謝安定性、溶解性、親油性は、芳香環を非芳香族等価体モチーフに置き換えることによって改善可能である。さらに、芳香環は平面的で三次元性を欠くのに対し、大半の薬剤標的の結合ポケットはキラルである。従って、代替等価体の立体化学的配置によって、誘導されたリガンドの標的受容体への親和性を向上させる機会が増す可能性がある。このアプローチの著しい障害は、容易に入手可能な前駆体からの候補等価体の単純でスケーラブルな触媒的エナンチオ選択的合成反応の欠如である。今回我々は、炭化水素由来の前駆体をキラルな含ホウ素ノルトリシクラン類に変換する、これまで知られていなかったパラジウム(Pd)触媒反応を提示するとともに、こうしたノルトリシクラン類が、その形状によって、メタ二置換芳香環の実現性の高い等価体になることを示す。このPd触媒反応は、キラル触媒を用いるとエナンチオ選択的に行うことができ、その後のホウ素基の変換によってさまざまな構造が得られる。我々はまた、ノルトリシクラン類の薬剤モチーフへの導入が、立体化学依存的な活性と、生物物理学的特性の向上につながることも示す。我々は、これらの特徴と、官能基化されたノルトリシクラン骨格の単純な低コスト合成が相まって、このプラットフォームが新しい生物活性剤の構築に有用な基礎になると予想する。

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