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細胞生物学:リソソームが、ミトコンドリア内膜の漸次除去を駆動する

Nature 632, 8027 doi: 10.1038/s41586-024-07835-w

ミトコンドリア膜は、構造的にも機能的にも異なる区画を定めている。ミトコンドリア内膜(IMM)のクリステは、迅速かつ一時的に再構築する独立した生体エネルギー単位として機能するが、この区画化された構成の意義はよく分かっていない。今回我々は、超分解能顕微鏡を用いて、ミトコンドリア外膜やミトコンドリアマトリックスを持たない細胞質ゾルIMM小胞が、休止状態の間に形成されることを明らかにする。IMM由来のこれらの小胞(VDIM)は、ミトコンドリア外膜の電位依存性陰イオンチャネル1が形成した小孔を通してIMMがヘルニア形成することによって生じる。生細胞画像化により、ミトコンドリアに近接するリソソームがヘルニア形成中のIMMを貪食し、輸送機構に必要なエンドソーム輸送選別複合体の助けを借りることによって、ミクロオートファジーに似た過程を経てVDIMが形成され、ミトコンドリアのそれ以外の部分が温存されることが明らかになった。酸化ストレスを受けているミトコンドリアではVDIM形成が促進されたことから、VDIMはミトコンドリア機能の維持に何らかの役割を果たしている可能性が示唆された。さらにVDIMの形成には、活性酸素種により活性化されるリソソームのカルシウムチャネルであるTRPML1(transient receptor potential mucolipin1)によるカルシウムの放出が必要であり、ミトコンドリアの恒常性維持のために細胞小器官間のコミュニケーション経路があることが分かった。従って、IMMが区画化されることによってVDIMを介してIMMの損傷された部分の選択的除去が可能になり、ミトコンドリアを局所的な損傷から守ることができる。これらの知見によって、ミトコンドリア内品質管理の新たな経路が明らかになった。

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