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原子核物理学:反物質ハイパー核Λ4Hの観測

Nature 632, 8027 doi: 10.1038/s41586-024-07823-0

宇宙の始まりでは、生成された物質と反物質の量の非対称性から、現在知られている物質優勢の宇宙が生じた。この非対称性の起源は現状では分かっていない。高エネルギー核衝突では、ビッグバンのマイクロ秒後の宇宙に類似する、物質と反物質の量が同程度の状態が生成される。生成された反物質の多くは、急速に膨張する火の玉から消滅することなく脱出するので、そうした衝突は、重い反物質核物体を生成してその性質を調べる効果的な実験手段となり、物質と反物質の非対称性に関する既存の疑問を解決する糸口を与えるのではないかと期待される。今回我々は、反Λ、反陽子、2個の反中性子から構成される、反物質ハイパー核Λ4Hを観測したことを報告する。この発見は、相対論的重イオン衝突型加速器(RHIC)でのSTAR実験による、超相対論的重イオン衝突における生成後の二体崩壊を通じてなされた。合計で15.6個のΛ4H反物質ハイパー核候補が得られ、バックグラウンド数は6.4個と見積もられた。Λ3HΛ4Hの反ハイパー核の寿命が測定され、対応するハイパー核の寿命との比較により、物質と反物質の対称性が検証された。(反)ハイパー核(ハイパー核と反ハイパー核のいずれかまたは両方)と(反)原子核(原子核と反原子核のいずれかまたは両方)のさまざまな生成比も測定され、理論モデルの予測値と比較されて、その生成機構の解明の手掛かりが得られている。

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