天体物理学:高速電波バーストの持続的な電波放射の起源としての星雲
Nature 632, 8027 doi: 10.1038/s41586-024-07782-6
高速電波バースト(FRB)は、継続時間がミリ秒で明るい(Jyのオーダーである)銀河系外のバーストであり、その生成機構はいまだ明らかでない。最近、2つの反復するFRBが、非熱的起源の持続的な電波源と物理的に関連していることが明らかになった。これら2つのFRBは、異常に大きなファラデー回転量度を持ち、おそらく高密度の磁気イオン物質をなぞっていると考えられ、これはFRB放射源を取り囲む星雲を起源とするシンクロトロン放射と矛盾しない。最近の理論的な議論からは、観測されるファラデー回転量度が主に持続的な電波源から生じているとすれば、持続的な電波源の光度と回転量度自体の間には単純な関係があるはずだと予想されている。本論文で我々は、413 Mpc離れた所に位置し、反復するFRB源であるFRB 20201124Aに付随する、より光度の低い3例目の持続的な電波源が検出され、これによって、予測されていた関係が低光度–低ファラデー回転量度の領域(< 1000 rad m−2)へと大幅に拡張されたことを報告する。ファラデー回転量度が低い場合、予想される電波光度は現在の電波望遠鏡の検出限界しきい値を下回る。これらの知見は、これまで観測されている持続的な電波源はFRB環境内の星雲によって生じたものであり、ファラデー回転量度の低いFRBはより弱い磁気イオン物質に起因して持続的な電波源を示さない可能性があるという考えを裏付けている。これは概して、FRBの中心エンジンとして若いマグネターが関与するモデルと矛盾せず、このモデルでは、周囲を取り囲む電離した星雲、あるいは連星系における相互作用している衝撃波が、持続的な電波源にエネルギーを供給する。

