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生理学:スペースX社のミッションInspiration4の民間乗組員で見られた分子的および生理学的変化

Nature 632, 8027 doi: 10.1038/s41586-024-07648-x

有人宇宙飛行は、NASAによる双子研究の場合のように、歴史的に政府機関によって管理されてきたが、商業的な宇宙飛行という新たな機会によって、より幅広い人々も宇宙飛行が可能になった。2021年に行われたスペースX社のInspiration4は、乗組員全員が民間人である初の地球低軌道打ち上げミッションであり、最年少の米国人宇宙飛行士(29歳)、新しい機内実験技術(手持ち式の超音波画像化機器、スマートウォッチウエアラブル端末、免疫プロファイリング)、眼位検査装置、詳細なマルチオミクス分子および細胞プロファイリングのための新しいプロトコルなどが含まれていた。今回我々は、この3日間の宇宙飛行ミッションから得られた主な知見を報告する。このミッションでは、広範な生理学的応答とストレス応答、眼位ずれを指標とした神経前庭系の変化、神経認知機能の変化が誘導され、その一部は長期の宇宙飛行での場合と一致したが、地球帰還後にはそのほとんどがベースライン(飛行前)と違いがなくなった。全体として、これらの民間宇宙飛行の予備データは、短期間のミッションは健康に重大なリスクをもたらすことはなく、宇宙飛行に対する適応の最初期段階での人体への影響を解剖学的レベル、細胞レベル、生理学的レベル、認知機能レベルで測定する貴重な機会となることを示唆している。また、これらの手法と結果は、宇宙飛行士のためのオープンで、急拡大する生物医学データベースの基礎となり、これは民間と政府支援の宇宙ミッションの両方にとって対策開発に役立つ情報となるだろう。

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