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惑星科学:木星質量の系外惑星の硫化水素および金属に富んだ大気
Nature 632, 8026 doi: 10.1038/s41586-024-07760-y
HD 189733bは地球に最も近いトランジットホットジュピターとして、大気の特徴を知ることのできるベンチマーク的惑星とされてきた。この惑星はまた、組成、化学、エアロゾルから、大気の力学、散逸、モデル化技術に至るまで、系外惑星大気の理論的解釈の多くを与える、よりどころとなっている。HD 189733bに関するこれまでの研究では、その大気中に、炭素と酸素を含む分子H2OとCOが検出されている。CO2とCH4の存在も主張されているが、これはその後、論争となっている。これらの分子の存在量から推測される惑星の金属量は、惑星の形成場所を追跡する上で重要なパラメーターであるが、観測の波長範囲や精度の限界のために、枯渇から濃集までばらつきがある。本論文で我々は、HD 189733bの透過スペクトル(2.4〜5.0 μm)に、H2O(13.4σ)、CO2(11.2σ)、CO(5σ)、H2S(4.5σ)を検出したことを報告する。約1200 Kという平衡温度では、H2O、CO、H2Sが、酸素、炭素、硫黄の主な貯蔵物質である。これら3つの主要な揮発性元素の測定された存在量に基づくと、大気の金属量は主星の3〜5倍と推定される。メタンの存在量に課される5σでの上限値は0.1 ppmであり、これは酸素に対する炭素の比が0.2未満と低いことを示していて、この惑星が水に富む氷の微惑星の降着によって形成されたことを示唆している。硫黄に対する酸素の比と硫黄に対する炭素の比が低いこともまた、この微惑星集積による惑星形成経路を支持している。

