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化学:ホモファルネソールの触媒的不斉ポリエン環化によるアンブロックスの合成

Nature 632, 8026 doi: 10.1038/s41586-024-07757-7

ポリエン環化は、生物学において最も複雑で難しい変換の1つである。この反応では単一の反応ステップで、複数の炭素–炭素結合、環系、立体中心が、単純な非環状前駆体から構成される。生成物の分布と立体化学をこうして同時に精密に制御することは、化学における困難な課題である。特に、(3E,7E)-ホモファルネソールのポリエン環化により、天然に存在するアンバーグリス(龍涎香)の貴重なにおい物質(−)-アンブロックスを合成することは、化学合成における長年の課題として認識されている。今回我々は、フッ素化アルコール類の存在下で強ブレンステッド酸性の閉じ込め型イミドジホスホリミダート触媒を用いることで、触媒的不斉ポリエン環化によって、(−)-アンブロックスとセスキテルペンラクトン天然物である(+)-スクラレオリドをジアステレオ選択的かつエナンチオ選択的に合成したこと報告する。重水素標識研究を含むいくつかの実験によって、この反応が主にStork–Eschenmoser仮説に沿った協奏的経路を通して進むことが示唆された。機構的研究からは、並外れて高い選択性を達成する上でイミドジホスホリミダート触媒の酵素的な微小環境が重要であることが示された。こうした選択性はこれまで、酵素触媒によるポリエン環化においてのみ達成可能と考えられていたものである。

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