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がん:ヒストンのセロトニン化は上衣腫の腫瘍形成を調節する

Nature 632, 8026 doi: 10.1038/s41586-024-07751-z

腫瘍とニューロンの間で行われる双方向性のコミュニケーションは、悪性化を促す腫瘍微小環境の重要な側面であることが明らかになっている。がんのもう1つの顕著な特徴はエピゲノムの調節異常で、遺伝子発現の変化が細胞の状態や腫瘍微小環境との相互作用に影響を及ぼす。上衣腫(EPN)は小児脳腫瘍の一種であり、悪性腫瘍を引き起こすエピゲノムリモデリングによって生じる。しかし、これらのエピジェネティックな機構が、EPNの腫瘍への進行の間の外因性神経シグナル伝達とどのように関わり合っているのかは明らかにされていない。今回我々は、セロトニン作動性ニューロンの活動がEPNの腫瘍形成を調節すること、およびセロトニン自体もヒストンの活性化修飾を助けることを示す。ヒストンセロトニン化の阻害は、EPNの腫瘍形成を遮断し、発生転写因子の中核的セットの発現を調節することが分かった。これらの転写因子に対するハイスループットin vivoスクリーニングによって、ETV5はEPNの腫瘍形成を促し、抑制的なクロマチン状態の亢進によって機能していることが明らかになった。神経ペプチドY(NPY)はETV5によって抑制される遺伝子の1つであり、その過剰発現はシナプスのリモデリングを介してEPNの腫瘍への進行や腫瘍関連ネットワークの過剰な活性化を抑制する。まとめると本研究は、ヒストンのセロトニン化がEPN腫瘍形成の主要なドライバーであることを明らかにしており、また、神経シグナル伝達、神経エピゲノミクスおよび発生プログラムが、脳腫瘍の悪性化促進と結び付く機序を示している。

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