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植物生態学:乾燥した放牧地における植物の意外な表現型多様性

Nature 632, 8026 doi: 10.1038/s41586-024-07731-3

地球には極めて多様な植物表現型が存在し、この多様性は進行する地球変動によって危機にさらされている。しかし、地球変動の2大要因である乾燥と放牧圧の進行や増大が、植物の表現型多様性の根底にある形質の共変動をどう方向付けるかは、いまだ明らかにされていない。今回我々は、20種類の化学的・形態的形質における共変動が、全球の乾燥地で乾燥および放牧圧に対してどのように応答するか評価した。この分析は、6大陸の326区画にわたる調査において、多年生植物301種の1347件に及ぶ観察で得られた13万3769の形質測定値に対して行われた。その結果、乾燥が約0.7という閾値(半乾燥帯と乾燥帯の境界付近)を超えると、形質の多様性は予想外にも88%増大することが分かった。この閾値はグレーザー(主に草本を採食する動物)の存在下で出現し、放牧圧が増大するにつれて低い乾燥レベルの方へ移動した。さらに、観察された形質多様性の57%は、最も乾燥した放牧圧の高い乾燥地のみに認められ、こうした極限環境の表現型の特異性が明らかになった。今回の結果は、乾燥地が植物の表現型多様性の全球的な貯蔵庫として働くことを示しており、過酷な環境条件が植物の形質多様性を低下させるという一般的な見方に異議を唱えている。我々の知見はまた、多くの代替戦略が、気候変動や土地利用強化に誘発される環境ストレスの増大に植物が対処するのを可能にし得ることを明らかにしている。

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