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構造生物学:ヒトノルアドレナリン輸送体の再取り込みと阻害の分子基盤
Nature 632, 8026 doi: 10.1038/s41586-024-07719-z
ノルアドレナリン(別名ノルエピネフリン)は、ほとんどの種類の脳細胞に対して広範囲にわたる活性を示し、影響を及ぼす。シナプス間隙からのノルアドレナリンの再取り込みは、シナプス前膜に位置するノルアドレナリン輸送体(NET)に大きく依存している。今回我々はヒトNETについて、アポ状態および基質あるいは抗うつ薬と結合した状態のクライオ電子顕微鏡構造(分解能は2.5〜3.5 Å)を報告する。基質であるノルアドレナリンとドーパミンの2つは、中央の基質結合部位(S1)中と、新たに見つかった細胞外アロステリック部位(S2)中で、同じような結合様式をとっていることが分かった。4種類の抗うつ剤、すなわちアトモキセチン、デシプラミン、ブプロピオンとエスシタロプラムはS1部位を占拠し、基質輸送の異なるコンホメーション状態を阻害する。さらに、カリウムイオンは、KCl存在下でデシプラミンと結合したNETの構造中のナトリウム結合部位1に存在することが観察された。構造情報に基づく生化学解析と合わせて、我々の研究によりNETの基質認識機構、交互アクセスサイクルが明らかになり、4つの抗うつ剤の作用様式が説明された。

