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天文学:天の川銀河ハローに大質量ブラックホールは存在しない

Nature 632, 8026 doi: 10.1038/s41586-024-07704-6

重力波検出器によって、天の川銀河で観測されるものとは似ていない大質量ブラックホールの種族の存在が示されており、それらの起源が議論になっている。考え得る説明によれば、これらのブラックホールは初期宇宙の密度ゆらぎから形成された可能性があり(原始ブラックホール)、観測されているブラックホールの合体率を説明するには、そうしたブラックホールが暗黒物質の数%から100%を占めていなければならない。もしこうしたブラックホールが天の川銀河の暗黒物質ハローに存在しているとすれば、数年にわたって持続する長い時間スケールの重力マイクロレンズ事象を引き起こすと考えられる。これまでの実験は、そのような事象に対して十分な感度がなかった。本論文で我々は、OGLE(光学重力レンズ実験)サーベイで20年にわたり監視が行われた、大マゼラン雲に位置する8000万個近い星の光度曲線において、長い時間スケールのマイクロレンズ事象を探査した結果について報告する。1年を超える長い時間スケールの事象は1つも確認できなかった一方、検出されたより短い時間スケールの事象は全て既知の恒星集団によって説明できる可能性がある。我々は、質量範囲が1.8 × 10−4Mから6.3Mのコンパクト天体は、暗黒物質の1%より多くを占められず、質量範囲が1.3 × 10−5Mから860Mのコンパクト天体は、暗黒物質の10%より多くを占められないことを見いだした。従って、この質量範囲にある原始ブラックホールは、暗黒物質のかなりの割合と重力波事象とを同時には説明し得ない。

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