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細胞生物学:天然に近い伸展感受性膜ミクロドメインのクライオ電子顕微鏡構造

Nature 632, 8025 doi: 10.1038/s41586-024-07720-6

生体膜は膜マイクロドメインと呼ばれる機能区画に分割されており、ここには特定の脂質やタンパク質が含まれている。膜マイクロドメインの組成と構造についてはまだ異論があるが、それは脂質の本来の挙動を乱すことなくin situで脂質を可視化できる技術がほとんどないからである。酵母のエイソソーム(eisosome)は、BARドメインタンパク質Pil1とLsp1(以下Pil1/Lsp1とする)からなり、つぶされて、中に閉じ込められていた因子を放出することで生じる機械的応力を検知して反応する膜区画を足場となって支えている。今回我々は、細胞膜の脂質に結合したPil1/Lsp1の格子からなるらせん状チューブの形の天然に近いエイソソームを単離して、それらの構造をらせん対称三次元再構成法(helical reconstruction)により解いた。得られた構造から、細胞膜脂質の特筆すべき構造が明らかになり、in vitro再構成と分子動力学シミュレーションを用いて、Pil1/Lsp1被覆の下に隔離された個々のPI(4,5)P2、ホスファチジルセリンとステロール分子の位置取りを確認した。天然由来のエイソソームの3DVA(three-dimensional variability analysis)により、これらの脂質の隔離に影響するPil1/Lsp1格子の動的な伸展が明らかになった。まとめると我々の結果は、Pil1/Lsp1格子の伸展が、本来はPil1/Lsp1被覆に固定されている脂質を遊離させるという機構を裏付けており、エイソソームBARドメインタンパク質が機械刺激感受性の膜ミクロドメインを作り出す仕組みについての機構的な知見を提供する。

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