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神経科学:バーチャル齧歯類で予測された、さまざまな行動にわたる神経活動の構造
Nature 632, 8025 doi: 10.1038/s41586-024-07633-4
動物は、自らの体を精妙に制御して、広範な行動を行うことができる。しかし、そうした制御を脳がどのように実行しているかは明らかでない。その理解を深めるには、行動中の動物の制御原理を神経活動の構造に連関させられるモデルが必要である。今回我々は、これを推進するため、物理シミュレーター内で人工的な神経ネットワークが生体力学的に現実性のあるラットモデルを作動させる「バーチャル齧歯類」を作成した。我々はこのバーチャルエージェントを、深層強化学習を用いて自由に動いているラットの行動を模擬するよう訓練し、それによって生きたラットで記録した神経活動と、その行動を模擬したバーチャル齧歯類のネットワーク活動を比較することが可能になった。その結果、感覚運動性の線条体と運動皮質の神経活動は、生きたラットの動作のどの特徴よりも、バーチャル齧歯類のネットワーク活動によってうまく予測できることが分かった。これは、これら両領域が逆ダイナミクスを実行していることと符合する。また、このネットワークの潜在的可変性からは、さまざまな行動にわたる神経活動の可変性が予測され、最適フィードバック制御の最小介入原理と符合する様式でロバスト性が得られた。これらの結果は、生体力学的に現実性のあるバーチャル動物による物理シミュレーションが、いかにさまざまな行動にわたる神経活動の構造の解釈に役立ち、それを運動制御の理論的原理に連関させ得るかを実証するものである。

