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量子シミュレーション:3Dフェルミオンハバード模型における反強磁性相転移
Nature 632, 8024 doi: 10.1038/s41586-024-07689-2
フェルミオンハバード模型(FHM)は、非従来型超伝導について推測される機構を含め、強い電子–電子相関から生じる広範な物理現象を記述する。しかし、その低温物理を解明することは、理論的にも数値的にも難題である。光格子中の極低温フェルミオンは、純粋でよく制御されたプラットフォームを提供し、FHMをシミュレートする道をもたらす。FHMシミュレータの反強磁性基底状態を半充填状態までドープすると、ストライプ秩序、擬ギャップ、d波超流動などのさまざまなエキゾチック相が得られると予想され、高温超伝導に関する貴重な知見が得られる。反強磁性相関は、短距離から長距離にわたって観測されているが、反強磁性相は、大規模で一様な量子シミュレータにおいて十分な低温が必要であるため、まだ実現されていない。今回我々は、約80万サイトの一様な光格子中のリチウム6原子からなる三次元フェルミオンハバード系において、反強磁性相転移を観測したことを報告する。相互作用強度、温度、ドーピング濃度をそれぞれの臨界値に近づくように微調整すると、スピン構造因子の急峻な増加が観測された。これらの観測結果は、ハイゼンベルク普遍性クラスからの臨界指数1.396のべき乗則の発散によってうまく記述できる。半充填状態で最適な相互作用強度では、測定されたスピン構造因子は123(8)に達し、これは反強磁性相が確立していることを意味している。我々の結果からは、FHMの低温相図を探索する機会が得られる。

