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免疫遺伝学:異なる免疫細胞タイプ間の相互作用が免疫形質の進化を促進する

Nature 632, 8024 doi: 10.1038/s41586-024-07661-0

自然選択による進化に必須の前提条件は、適応度に影響を及ぼす形質において個体差があることである。ある系が選択可能な差異を生み出す能力は、進化可能性として知られ、進化の速度に顕著な影響を及ぼす。免疫系は哺乳類において最も急速に進化している構成要素の1つであるが、免疫形質における差異の供給源はほとんど分かっていない。今回我々は、免疫系の進化可能性の重要な決定要因は、異なる免疫細胞タイプに代表される相互作用モジュールへの組織化であることを示す。CC(Collaborative Cross)の54の遺伝的に多様なマウス系統の骨髄において免疫細胞の差異をプロファイリングすることにより、免疫細胞の頻度の差異は多遺伝子性であり、多くの関連遺伝子が、増殖、移動、細胞死という細胞固有の機能を介して恒常性バランスに関与していることが見いだされた。一方で、特定の細胞タイプの頻度に関連する遺伝子が、それとは異なる細胞タイプで発現して効果を発揮することも分かり、我々はこれを「cyto-trans」と名付けた。脊椎動物の進化の記録からは、cyto-transに関連する遺伝子はより弱い負の選択に直面し、それによって免疫系のロバスト性、ひいては進化可能性を高めてきたことが示された。この現象は、ヒトの血液においても同様に観察可能である。我々の知見は、免疫系の異なる構成要素間の相互作用によって、突然変異がほとんど害のない差異を生み出し得る表現型空間がもたらされることを示唆しており、複雑な系の進化におけるモジュール性の役割を明らかにしている。

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