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構造生物学:フォルミンによるアクチンフィラメントの切断と伸長の機構

Nature 632, 8024 doi: 10.1038/s41586-024-07637-0

ヒトは15種類のフォルミンを発現しており、それらは細胞質分裂や細胞の運動、メカノトランスダクションといった、アクチンが関係する過程で重要な役割を果たしている。しかし、アクチンフィラメント(Fアクチン)に結合した構造が不明なことが、フォルミンの機能を解明する上で大きな障害となってきた。フォルミンは、Fアクチンの核を形成し、Fアクチンを伸長する働きが知られているが、一部のフォルミンは、それに加えてFアクチンを脱重合したり、切断したり、束ねたりできる。哺乳類のフォルミンであるINF2(inverted formin 2)とDIA1(diaphanous1、DIAPH1にコードされる)の2種類は、このような多様性を示す実例である。INF2は強力な切断活性を示すが伸長作用は弱く、一方DIA1は強力な伸長活性を持つが切断は行わない。今回我々は、クライオ電子顕微鏡を用いて、Fアクチンの中央部と反矢じり端に結合したINF2の5つの状態とDIA1の2つの状態の構造を明らかにした。INF2とDIA1はこれらの部位への結合の仕方が異なっていて、これは、これら2つのフォルミンの機能が異なることと一致している。INF2のFH2(formin-homology 2)ドメインとWH2(Wiskott–Aldrich syndrome protein-homology 2)ドメインは、Fアクチンを切断する位置にあるが、DIA1は切断には適さないように見える。これらの構造からはまた、プロフィリン-アクチンが急速に伸長する反矢じり端へと運ばれる仕組みと、運び込まれた単量体が続いてFアクチンのコンホメーションへ変化して、プロフィリンが遊離する仕組みが明らかになった。今回示した7種類の構造を総合することにより、フォルミンによるFアクチンの切断と伸長の機構が段階を追いながら可視化された。

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