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古生態学:新生代における熱帯海洋生物多様性ホットスポットの歴史

Nature 632, 8024 doi: 10.1038/s41586-024-07617-4

地球上で海洋生物多様性が最も高い海域は、「コーラルトライアングル」あるいは「インド・オーストラリア多島海(IAA)」として知られている。その膨大な生物多様性は長く生物学者たちの関心を集めてきたが、IAAの生物多様性ホットスポットの詳細な進化史はほとんど明らかにされていない。本論文で我々は、網羅的な化石のデータセットを用いて種分化と絶滅の動態を推測することにより高分解能で復元した、新生代におけるIAAの多様性の歴史を示す。我々は、IAAが約2500万年前以降に一貫した多様化の傾向を示し、約260万年前に始まった多様性の安定期までおおむねロジスティックな多様化が続いたことを見いだした。多様性の伸びは主として多様性依存と生息地サイズに支配されており、1390万年前以降は熱ストレスの緩和による促進も受けていた。正味の多様化速度は明瞭なピークが約2500万年前、2000万年前、1600万年前、1200万年前、500万年前に記録されていたが、これらはおそらく気候の変化に加えて大きなテクトニックイベントと関連していたと考えられる。テチス海由来の生物の長期的な衰退とそれに対する汎存分類群およびIAA分類群の興隆が示すように、IAAの多様性には重要な生物地理的過程が極めて大きな影響を与えていた。さらに、IAAが地球上で海洋生物多様性の最も豊かなホットスポットになる上では、大規模な絶滅がなかったことと新生代の寒冷化が不可欠であったと考えられる。

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