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環境科学:地下水に依存する生態系の地図が世界的な乾燥地保護の必要性を明示する
Nature 632, 8023 doi: 10.1038/s41586-024-07702-8
地下水は世界的に液体状の淡水の最も普遍的な供給源であるが、多様な生態系の維持に関して地下水が果たす役割はほとんど認知されていない。一方で、多くの地形では地下水に依存する生態系(GDE)の位置や範囲は未知であり、保護措置がとられていない。今回我々は、GDEの地図を高分解能(約30 m)で作製し、分析した世界の乾燥地の3分の1以上にGDEが存在することを見いだした。これには、世界の重要な生物多様性ホットスポットが含まれる。GDEは、地下水の涸渇率が低く牧畜が支配的な景観において、より広範かつ連続的に存在しており、これは、GDEの多くが水利用および土地利用の慣行のため既に失われてしまった可能性が高いことを示唆している。それでも、GDEの53%は地下水の減少傾向が認められる地域内に存在しており、このことは、地下水涸渇の脅威からGDEを緊急に守る必要性を浮き彫りにしている。しかし、保護地域または持続可能な地下水管理政策がとられている区域に存在するGDEは21%にすぎないことが分かり、このため、そうした重要な生態系を保護するための行動喚起が求められる。我々はさらに、生物多様性と農村の生活を支える上でGDEが不可欠な役割を担っている大サヘル地域のGDEと文化的・社会経済的要因との関係を調べ、政治的に不安定な地域でGDEを保護するための別の手段を探った。我々のGDE地図は、これらの重要な生態系とそれらに依存する社会を守るために、局地的、地域的、国際的というさまざまなスケールで政策と保護方法の優先順位付けと開発を行う上で不可欠な情報を提供するものである。

