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考古学:中期~後期更新世の白石崖溶洞におけるデニソワ人の生活の糧

Nature 632, 8023 doi: 10.1038/s41586-024-07612-9

遺伝学的データおよび断片的な古人類学的データからは、デニソワ人がかつてユーラシア東部の各地に広く分布していたことが示唆されている。考古学的な証拠は限定的であるものの、これはデニソワ人が極めて多様な環境に適応する能力を持っていたことを示している。今回我々は、デニソワ人の下顎骨および堆積物中のデニソワ人ミトコンドリアDNAが発見されたチベット高原の白石崖溶洞(Baishiya Karst Cave)で出土した、中期更新世後期および後期更新世の動物遺存体群について、動物考古学的分析とプロテオーム解析を組み合わせた。我々は、質量分析計を用いた動物考古学(ZooMS)を使うことで、年代が約4万8000~3万2000年前(第3層)と推定されるヒト族の新たな肋骨標本を特定した。ショットガンプロテオーム解析の結果、この標本は分類学的にデニソワ人系統のものと判明し、白石崖溶洞のデニソワ人が優に後期更新世まで存在し続けていたことが分かった。層序シーケンスの全体にわたり、動物遺存体群はヤギ亜科が大半を占め、他に大型草食動物、肉食動物、小型哺乳類、鳥類が含まれていた。骨の表面には人為的加工が高い割合で認められ、デニソワ人が動物遺存体の蓄積の主な主体であったことが示唆された。死体処理のシェーン・オペラトワール(動作連鎖)は、動物タクソンがそれらの肉、骨髄、皮革を目的として利用されていた一方、骨は道具製作の素材としても使われていたことを示している。今回の結果は、デニソワ人の行動と、中期更新世後期から後期更新世のユーラシア東部における多様で変動する環境へのデニソワ人の適応を明らかにしている。

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