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生態学:人間による熱帯湿潤林の劣化は過去の推定よりも深刻である
Nature 631, 8021 doi: 10.1038/s41586-024-07629-0
選択伐採(択伐)、火災、周縁効果(エッジ効果)による熱帯林の劣化は、炭素および生物多様性の喪失の大きな駆動要因であり、その年増加率は森林減少のものに匹敵する。しかし、その実際の範囲や長期的な影響は、全球の熱帯のスケールではいまだ不確かである。今回我々は、汎熱帯の湿潤林の被覆度変化に関する人工衛星のリモートセンシングデータと、宇宙からのLiDAR(光検出・測距)による林冠高と生物量の推定値を組み合わせることで、森林構造のさまざまな種類の劣化に関してその規模と持続性を定量化した。その結果、森林の高さは択伐によって15%、火災によって50%低下しており、回復率は20年を経ても低いことが推定された。農業と道路の拡張が森林の辺縁部で引き起こす林冠高の低下と生物量の減少は20~30%に上り、その持続的な影響は森林の最大1.5 km内部でも測定可能だった。エッジ効果は残存する熱帯湿潤林の18%(約2億600万ha)を侵害しており、これは過去の推定値を200%以上上回っている。さらに、林冠高が50%以上低下した劣化林は、その後の森林減少に対する脆弱性が大幅に高まっていることが分かった。まとめると今回の知見は、最近の気候変動および生物多様性に関する国連の締約国会議で示された保全に関する誓約を達成するには、森林の劣化防止や既に劣化した森林の保護に対してより大きな努力が必要であることを示している。

