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地震学:地震波形変化の逆転による内核の逆戻り

Nature 631, 8020 doi: 10.1038/s41586-024-07536-4

液体の外核中に浮いた状態で重力によって固定されている固体の内核は、繰り返し地震と爆発から得られた地震記録に見られる変化に基づいて、地球表面に対して相対的に回転しているか、数年から数十年にわたり変化していると推測されてきた。内核は内部構造に富み、外核の対流パターンに影響を及ぼし、従って地球の磁場に影響を及ぼす。今回我々は、サウスサンドウィッチ諸島で1991〜2023年に発生した121の地震事象に基づいて、多くは16の多重地震からなる143対の明確な繰り返し地震のデータを収集した。そして、北米北部の中規模アレイ観測網で記録された、それらの内核を通過するPKIKP波を解析した。その結果、多くの多重地震は、変化して、その後初期の地震事象と一致するように元に戻る波形を示すことが分かった。対をなす波形からは、内核がマントルに対して相対的に、過去のある時点と同じ位置を再び占めた時期が明らかになった。対データのパターンは、これまでの研究と共に、内核のマントルに対する相対的な回転が2003〜2008年に徐々に速くなり、その後2008〜2023年に同じ過程をたどって以前より2~3倍遅くなったことを立証している。このような対データによって、内核の前進と後退を正確かつ明確に追跡することが可能になった。明らかになった前進と後退の動きの異なる速度は、内核と外核とマントルの間のダイナミクスに対して新しいモデルが必要であることを示唆している。

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