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腫瘍免疫学:肥満はマクロファージ上のPD-1を誘導して抗腫瘍免疫を抑制する

Nature 630, 8018 doi: 10.1038/s41586-024-07529-3

肥満は多くのがんのプログレッションや転移の主要なリスク要因であるが、場合によっては生存率を向上させたり、免疫チェックポイント阻害療法(PDCD1によってコードされ、免疫細胞上に発現する抑制性受容体であるPD-1を標的とする抗PD-1など)への応答を高めたりすることもある。肥満は慢性炎症を促すが、肥満とがんの結び付きや免疫療法において免疫系が果たす役割についてはよく分かっていない。T細胞に加えて、マクロファージもPD-1を発現し得ることが報告されている。今回我々は、肥満は選択的に、腫瘍関連マクロファージ(TAM)でのPD-1の発現を誘導することを見いだした。I型炎症性サイトカインや肥満関連分子(インターフェロンγ、腫瘍壊死因子、レプチン、インスリン、パルミチン酸など)は、mTORC1および解糖に依存した様式で、マクロファージのPD-1発現を誘導した。続いてPD-1は、TAMに対して負のフィードバックを提供し、これが解糖、ファゴサイトーシス、T細胞刺激能を抑制した。逆に、PD-1を阻害するとマクロファージの解糖レベルが上昇した。これは、PD-1阻害が、TAMでのCD86や主要組織適合遺伝子複合体IおよびII分子の発現を上昇させ、T細胞を活性化する能力を高めるのに不可欠だった。骨髄系特異的にPD-1を欠損させると腫瘍増殖が遅れ、TAMの解糖や抗原提示能力が高まり、疲弊マーカーレベルの低下を伴うCD8+T細胞活性の上昇が引き起こされた。これらの知見は、肥満に関連した代謝シグナル伝達や炎症の合図が、TAMでのPD-1発現を誘導することで、TAM特異的なフィードバック機構を駆動して、腫瘍免疫監視を障害することを示している。これは肥満において、がんのリスクは上昇するがPD-1免疫療法への応答は改善するということにも関与している可能性がある。

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