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超伝導体:La3Ni2O7−δにおける酸素空孔と自己ドープリガンドホールの可視化

Nature 630, 8018 doi: 10.1038/s41586-024-07482-1

最近、La3Ni2O7−δにおいて高圧下で転移温度約80 Kの超伝導が発見されたことで、広範な実験的取り組みや理論的取り組みに拍車が掛かっている。しかし、最も重要な原子軌道や原子欠損の役割など、対形成機構に関するいくつかの重要な疑問の答えはいまだ得られていない。今回我々は、これらの極めて重要な問題に取り組むため、電子エネルギー損失分光法に支援された、新たなエネルギーフィルター型マルチスライス電子タイコグラフィー法を開発した。酸素空孔が直接可視化され、これらが主に内部頂点サイトを占めることが見いだされたが、こうしたサイトは、超伝導に重要であるとこれまで提唱されてきたものである。我々は、ナノスケールでの化学量論と、その酸素K殻吸収端スペクトルとの相関を精密に決定し、試料内の酸素含有量と電子構造の著しい不均一性を明らかにした。また、分光学的な結果からは、化学量論的なLa3Ni2O7が強い電荷移動特性を示し、ホールがNiサイトからOサイトへ自己ドープされていることが明らかになった。これらのリガンドホールは主に、内側頂点Oと平面O上に存在する一方、外側頂点O上での密度は無視できるほど小さい。O空孔の濃度が増加すると、両サイト上のリガンドホールは同時に消滅した。こうした観測結果は、超伝導ニッケル酸塩材料のさらなる開発と理解の手助けになると考えられる。原子欠損を定量化する今回の画像化技術は、材料科学や物性物理学にも広く応用できる。

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