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海洋学:傾斜した海底峡谷内の等密度面を横切る湧昇流の観測

Nature 630, 8018 doi: 10.1038/s41586-024-07411-2

深海では、小規模の乱流混合が、深海水塊の湧昇を全球逆転循環の一部として駆動している。しかしながら、混合をもたらす過程とこの湧昇が起きる流路については、十分に理解が進んでいない。最近の観測と理論的研究の結果は、深海水の湧昇は海洋の傾斜した海底に沿って起きる可能性があることを示唆しているが、これまでのところ直接的証拠はない。今回我々は、海底近くでの強い湧昇流が等密度面をまたいで1日当たり100 mの速度で起きており、これが、境界近傍と流体内部の断熱交換と連結していることを示す。この観測結果は、傾斜した海底の峡谷内の海底近くで放出された染料を用いて得られたもので、深海で等密度面を横切る海底に集中した強い湧昇流があることを示す直接的証拠を提供している。これは、峡谷のような地形の特徴がある場所での混合が、全球的に顕著な湧昇流をもたらすという以前の示唆を支持している。今回観測された湧昇流の速度は、約30 × 106 m3 s−1という全球の正味の湧昇流量に必要とされる全球の平均値よりもおよそ1万倍大きい。

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