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神経科学:老化グリアはミトコンドリアの機能不全と脂質蓄積を結び付ける
Nature 630, 8016 doi: 10.1038/s41586-024-07516-8
老化は、哺乳類の多くの種で加齢や高齢発症疾患と結び付いた細胞状態である。老化細胞は急性期には創傷治癒を促し、腫瘍形成を防ぐが、炎症促進性でもあるため、慢性的には組織の衰えを悪化させる。老化細胞は抗加齢療法で標的としてよく用いられているが、老化細胞がなぜin vivoで形成されるのか、それらはどのように組織の加齢に影響を及ぼすのか、そして、それらを除去した場合の影響については分かっていない。本研究で我々は、ショウジョウバエ(Drosophila)の加齢脳で、自然に生じる老化グリアを特定し、その起源と影響について調べた。我々は、活性化タンパク質1(AP1)の活性を用いて老化をスクリーニングし、老化グリアはニューロンのミトコンドリア機能不全に応答して出現し得ることを明らかにした。次に、老化グリアは非老化グリアでの脂質蓄積を促す。同様の作用は培養した老化ヒト繊維芽細胞でも見られる。老化グリアのAP1活性を標的とすると、老化バイオマーカーが軽減され、ハエの寿命と健康寿命が延長し、脂質蓄積が防がれた。しかし、こうした利得の代償として脳では酸化損傷が増加し、ニューロンのミトコンドリア機能は低いままだった。まとめると我々の結果は、in vivoで自然に生じる老化グリアの軌跡をマッピングし、これらの細胞がミトコンドリア機能不全と脂質蓄積という主要な老化現象を結び付けていることを示している。

