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発生生物学:核の位置と局所的なアセチルCoA産生はクロマチン状態を調節する
Nature 630, 8016 doi: 10.1038/s41586-024-07471-4
ヒストンアセチル化は、遺伝子の発現や細胞の機能、細胞の運命を調節する。今回我々は、ショウジョウバエ(Drosophila)の翅原基の上皮組織におけるヒストンアセチル化パターンを調べた。その結果、翅原基の外縁ではH3K18acとH4K8ac、および全体的なリシンのアセチル化が増加していることが分かった。このアセチル化パターンは核の位置によって制御されており、核は上皮内で頂端側から基底側へと継続的に移動し、核が組織表面近くに位置するときにH3K18acが高レベルになる。表面にあるこれらの核ではアセチルCoAシンターゼのレベルが増加しており、ヒストンアセチル化のためのアセチルCoAが作られる。外縁部でのヒストンアセチル化の炭素源は脂肪酸のβ酸化であり、外縁部ではこのβ酸化も亢進している。脂肪酸のβ酸化を阻害すると、翅原基の発生に関わる遺伝子周辺のゲノムでH3K18acレベルが低下する。まとめると、ショウジョウバエの翅原基や他の成虫原基の上皮外縁には、遺伝子発現に影響を及ぼす物理的な標識が存在している。

