免疫学:切断型および完全長のガスダーミンDはROS依存性S-パルミトイル化により活性化される
Nature 630, 8016 doi: 10.1038/s41586-024-07373-5
ガスダーミンD(GSDMD)は、インフラマソーム活性化の下流のサイトカイン分泌およびピロトーシスの共通エフェクターであり、炎症性カスパーゼによる切断でGSDMD N末端ドメイン(GSDMD-NT)が生じた後に大きな膜貫通孔を形成することがこれまでに示されている。今回我々は、GSDMD Cys191がS-パルミトイル化されること、また、パルミトイル化が孔形成に必要であることを報告する。S-パルミトイル化は、GSDMD切断には影響を及ぼさないが、ミトコンドリアで生成される活性酸素種(ROS)によって増強される。切断が起こらないGSDMD(D275A)もインフラマソーム刺激あるいはROS活性化因子処理後にパルミトイル化され、ピロトーシスを引き起こすが、パルミトイル化GSDMD-NTほど効率的ではない。パルミトイル化された完全長GSDMDはリポソーム漏出を誘導し、クライオ電子顕微鏡で示されるGSDMD-NT孔と構造の類似した孔を形成するが、パルミトイル化されていない完全長GSDMDはリポソーム漏出を誘導せず、こうした孔も形成しない。ZDHHC5とZDHHC9は、GSDMDのパルミトイル化を仲介する主要なパルミトイルトランスフェラーゼであり、それらの発現はインフラマソームの活性化やROSによって上昇する。他のヒトガスダーミンもN末端がパルミトイル化される。これらのデータは、GSDMDでは切断が活性化の唯一の引き金であるという考えに異議を唱えるものである。また、可逆的なパルミトイル化がGSDMD-NTと完全長GSDMDの両方による孔形成のチェックポイントであり、この孔形成ファミリーの活性化の一般的なスイッチとして機能することを示唆している。

