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細胞生物学:天然のプロテオーム多様性は異数性耐性をタンパク質代謝回転に結び付ける

Nature 630, 8015 doi: 10.1038/s41586-024-07442-9

種の天然の遺伝的多様性を利用することで、隠れた遺伝的形質が明らかにされ、遺伝子機能が明確になり、実験室で得られた知見の一般化可能性を評価することができる。出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)の天然分離株での注目すべき発見の1つは、異数性(染色体コピー数の不均衡)が頻繁に見られる(約20%)ことであり、これは実験室で改変する場合に、異数性の適応度コストがかなり大きいことや一過的性質を持つことと矛盾するように思われる。今回我々は、正倍数体および異数体からなる796の天然分離株について、プロテオーム情報資源を作成し、これをゲノムおよびトランスクリプトームのデータと統合した。その結果、天然の異数体と実験室で作製された異数体では、特にプロテオームに違いがあることが分かった。実験室で作製された異数体では、一部のタンパク質(特にタンパク質複合体のサブユニット)の発現が低下しているが、全タンパク質レベルは異数体の遺伝子量に対応していることが分かった。対照的に、天然分離株では、異数性染色体にコードされるタンパク質の70%以上が遺伝子量補償を受けており、また、平均タンパク質レベルは染色体規模で正倍数性状態へと移行していた。分子レベルでは、プロテアソームの構造要素の誘導、つまりユビキチン化レベルの上昇が検出され、タンパク質の代謝回転率と減衰の相互依存性が明らかになった。従って我々の研究により、異数性耐性を仲介するタンパク質代謝回転の役割が明らかになり、複雑な生物学的過程についての一般化可能な分子的手掛かりを得るために、種の天然の多様性を利用することの有用性が示された。

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