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構造生物学:ヒトγδ T細胞受容体–CD3複合体の構造
Nature 630, 8015 doi: 10.1038/s41586-024-07439-4
ガンマデルタ(γδ)T細胞群はユニークなT細胞サブグループの1つで、さまざまな免疫応答や免疫病理で重要である。γδ T細胞受容体(TCR)はγδ T細胞によって生じ、主要組織適合抗原複合体とは無関係に幅広い抗原を認識する。γδ TCRはCD3のサブユニットと会合し、T細胞の活性化を開始させ、免疫治療に大きな潜在能力を持っている。今回我々は、ヒトVγ9Vδ2およびVγ5Vδ1 TCRとCD3からなる2つの原型的な複合体の構造を報告し、Vγの使用によって決まる2つの異なる会合機構を明らかにした。Vγ9Vδ2 TCR–CD3複合体は単量体であり、TCRγ–TCRδの細胞外ドメインと連結ペプチドのコンホメーションの柔軟性はかなり高い。連結ペプチドの長さはリガンドの結合とT細胞の活性化を調節している。コレステロール類似の分子が膜貫通領域にくさび状に入り込み、TCRシグナル伝達を阻害する役割を果たしている。Vγ5Vδ1 TCR–CD3複合体は二量体型の構造を取っていて、2つのプロトマーがTCR細胞外ドメインのVγ5ドメインを介して背中合わせの形で寄り沿っている。我々の生化学的および生物物理的解析によって、この二量体構造は再確認された。重要なことに、Vγ5Vδ1 TCRの二量体型はT細胞活性化に必須である。これらの知見は、γδ TCR–CD3複合体の構成原理を明らかにしており、γδ TCRの独特な性質を理解する手掛かりとなり、免疫療法的的介入を促進するものだ。

