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原子核物理学:量子多体問題を解くための波動関数マッチング
Nature 630, 8015 doi: 10.1038/s41586-024-07422-z
第一原理計算は、強相関フェルミオンから量子化学、また原子分子系から原子核物理学まで、多くの下位分野にわたる量子多体系の基礎的理解に本質的な役割を担っている。主な課題の1つは、複雑で、選択された計算手法では扱いにくい可能性のある相互作用が存在する系に対して、正確な計算を実行することである。今回我々は、波動関数マッチングと呼ばれる手法を導入することによってこの問題に対処した。波動関数マッチングは、ある有限範囲までの波動関数を、容易に計算できる相互作用の波動関数と整合させるように粒子間相互作用を変換する。これにより、モンテカルロ法の符号問題などの問題に起因して、別の計算法では不可能である可能性のある系の計算が可能になる。我々はこの方法を、軽核、中質量核、中性子物質、核物質の格子モンテカルロシミュレーションに適用した。その結果、高忠実度カイラル有効場理論の相互作用を用いて、経験的データとよく一致することが見いだされた。こうした結果と共に、第一原理計算における核結合エネルギー、電荷半径、核物質の飽和性の正確な再現における長年の難題の解決に役立つ可能性のある核相互作用に関する知見も得られている。

