Perspective

社会科学:オンラインの誤情報の害に関する誤解

Nature 630, 8015 doi: 10.1038/s41586-024-07417-w

オンラインの誤情報やソーシャルメディアを巡る論争は、公的言説と科学研究との間に隔たりを生み出した。公的な知識人やジャーナリストは、オンラインの偽コンテンツにさらされることの影響に関して、現在の経験的証拠の多くにそぐわない包括的な主張を行うことが多い。本論文で我々は、問題のあるコンテンツへの平均的な遭遇レベルは高い、こうした遭遇はアルゴリズムに起因する部分が大きい、そして、二極化などのより広範な社会問題はソーシャルメディアが主因である、という3つの一般的な誤解を明らかにする。オンラインの誤情報に関する行動科学研究の再評価から、偽のコンテンツおよび扇動的なコンテンツへの遭遇レベルは低く、そうした情報を探し求める強い動機を持つごく一部の極端論者に集中しているという傾向が示された。これに対し我々は、消費が最も多く現実世界に害を及ぼすリスクが最も大きい分布の裾において偽のコンテンツおよび極端なコンテンツへの遭遇を容易にしたことについて、プラットフォームに責任を負わせることを推奨する。我々はまた、オンラインの誤情報の影響およびそれに対する最も効果的な対応の評価を改善するために、外部の研究者との共同研究などでプラットフォームの透明性を高めるべきであると主張する。米国や西ヨーロッパ以外では、研究やデータが不十分で害がより深刻なものになる可能性があり、そうした措置が特に重要である。

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