がん治療:トリプルネガティブ乳がんにおけるネオアジュバントのオラパリブと化学療法を併用したPARTNER試験
Nature 629, 8014 doi: 10.1038/s41586-024-07384-2
PARTNERは、生殖細胞系列のBRCA1とBRCA2が野生型のトリプルネガティブ乳がんの患者を対象とした、前向き第II–III相無作為化対照臨床試験である。本論文で我々は、その試験の結果を報告する。患者(n = 559)は1:1で無作為に研究群と対照群に割り付けられ、研究群ではネオアジュバントのカルボプラチン–パクリタキセルとオラパリブ150 mg、対照群ではカルボプラチン–パクリタキセルのみの1日2回投与を4サイクル行い(研究群では各サイクルの3日~14日にオラパリブ投与;オラパリブの投与は化学療法から間隔をあけて開始するスケジュール)、その後、アントラサイクリンによる術前化学療法を3サイクル行った。主要評価項目は病理学的完全奏効(pCR)とし、副次評価項目には無イベント生存率(EFS)と全生存率(OS)などが含まれた。pCRの達成率は、研究群の患者では51%、対照群では52%だった(P = 0.753)。研究群と対照群での36カ月時点での推定EFSは、それぞれ80%と79%(ログランクP > 0.9)、OSはそれぞれ90%と87.2%(ログランクP = 0.8)だった。36カ月時点の推定EFSは、pCRの見られた患者では90%、pCRの見られなかった患者では70%(ログランクP < 0.001)であり、OSはそれぞれ96%と83%(ログランクP < 0.001)だった。生殖細胞系列のBRCA1とBRCA2が野生型のトリプルネガティブ乳がん患者では、カルボプラチン–パクリタキセルとアントラサイクリンによる化学療法に、ネオアジュバントのオラパリブを追加した場合、pCR率、EFS、OSの改善は見られなかった。ClinicalTrials.gov ID:NCT03150576。

