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構造生物学:GPCRによるGタンパク質活性化のクライオ電子顕微鏡による時分割構造解析

Nature 629, 8014 doi: 10.1038/s41586-024-07153-1

Gタンパク質共役受容体(GPCR)は、Gαサブユニット中のグアニンヌクレオチド交換を促進することによってヘテロ三量体Gタンパク質を活性化する。この機構を可視化するために、我々はクライオ電子顕微鏡を用いた時分割解析法を開発した。この方法では、GPCR–Gタンパク質複合体の定常状態前中間体アンサンブルの進行状態を分析する。我々は、β2アドレナリン受容体と複合体を形成したGsタンパク質(stimulatory G protein)について、GTPを加えた後に短い時間間隔でその遷移をモニタリングすることで、Gタンパク質活性化と受容体からの機能的解離の基盤となるコンホメーション変化の軌跡を明らかにした。この軌跡上で順次重なり合う粒子サブセットから生じた20の構造を対照となる構造と比較すると、GTP結合に応答して起こるGタンパク質活性化を駆動する主な事象の順序が高分解能で記述される。構造変化は、ヌクレオチド結合ポケットから伝わってGTPアーゼドメインを通って広がり、Gαスイッチ領域とα5ヘリックスに変化を起こして、これによりGタンパク質と受容体の接触が弱まる。クライオ電子顕微鏡によって得られた軌跡中の後期の構造の分子動力学シミュレーションによって、ヌクレオチドを結合したRasホモロジードメインに対するαヘリックスドメインが閉じた際に強化されたGTPの配置は、α5ヘリックスの不安定化とGタンパク質のGPCRからの最終的な解離と相関することが裏付けられた。これらの知見はまた、クライオ電子顕微鏡による時分割解析法がGPCRシグナル伝達事象の機構分析のための手法となる可能性を明らかにしている。

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