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生物工学:遺伝子改変酵母でのQS-21の完全生合成

Nature 629, 8013 doi: 10.1038/s41586-024-07345-9

QS-21は強力なワクチンアジュバントであり、サポニン由来でヒトでの臨床使用が認可されている唯一のアジュバントである。しかし、QS-21は複雑な構造のため、入手できる量が限られている。現在のところ、チリ原産の高木シャボンノキ(Quillaja saponaria)からの手間のかかる抽出作業、あるいは収率の低い化学的全合成に供給を頼っている。今回我々は、QS-21とその前駆体、さらには構造誘導体を、遺伝子改変した酵母株で完全に生合成できることを実証する。酵母での生合成を成功させるには、宿主本来の経路のフラックスの微調整に加えて、38の異種酵素の機能的でバランスの取れた発現が必要である。必要となる生合成経路は、6種の生物に由来する7つの酵素ファミリー(テルペンシンターゼ、P450、糖ヌクレオチドシンターゼ、グリコシルトランスフェラーゼ、補酵素Aリガーゼ、アシルトランスフェラーゼ、ポリケチドシンターゼ)にまたがり、酵母で小胞体膜から細胞質ゾルへという植物の細胞内区画化を模倣している。また我々は、特定経路の酵素の非特異的反応性を活用し、QS-21の複数の構造類似体をこの生合成プラットフォームを使って作製した。この微生物による生産方法は、将来的に構造と活性の関係を明確にすることで、強力なワクチンアジュバントの合理的設計を可能にする。

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