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構造生物学:FLVCR2による脳へのコリン取り込みの構造的および分子的基盤
Nature 629, 8012 doi: 10.1038/s41586-024-07326-y
コリンは、ヒトの体が細胞膜合成やエピジェネティック修飾、神経伝達のために大量に必要とする必須栄養素である。脳はコリンの要求量が特に高いが、コリンが脳に入る仕組みはまだ分かっていない。MFS(major facilitator superfamily)型輸送体のFLVCR1(別名MFSD7BまたはSLC49A1)は、コリン輸送体であることが決定されたが、血液脳関門では高発現されていない。これに対し、同族のタンパク質であるFLVCR2(別名MFSD7CまたはSLC49A2)は血液脳関門の内皮細胞で発現されている。以前の研究で、ヒトFlvcr2の変異により脳血管異常、水頭症、胚性致死が引き起こされることが示されているが、FLVCR2の生理学的役割は知られていない。今回我々は、FLVCR2が血液脳関門コリン輸送体であり、脳へのコリン取り込みの大部分を担っていることを、in vivoおよびin vitroの両方で示す。我々はまた、クライオ電子顕微鏡法を用いて、コリンが結合したFLVCR2の内向きと外向きの両方の状態の構造を決定した。これらの結果から、脳がコリンを獲得する仕組みが明らかになり、またFLVCR2が芳香族のケージ中にコリンを結合させて、その取り込みを仲介する仕組みについて分子レベルの知見が得られた。我々の研究は、脳への治療薬の標的を定めた送達のための新規な枠組みをもたらすものだ。

