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電池:酸化リチウムカソードにおける化学的短距離秩序の乱れ

Nature 629, 8011 doi: 10.1038/s41586-024-07362-8

層状秩序構造は、リチウム(Li)イオンカソードの重要な構成要素となる。しかし充電時には、本質的に繊細なLi不足の骨格が、格子ひずみと、構造的劣化や化学機械的劣化に対して脆弱になるため、急速に容量が低下し、ひいては電池寿命が短くなる。今回我々は、結晶格子において元素が最近接間隔の数倍に及ぶ空間的範囲にわたって局所的に分布した化学的短距離秩序の乱れ(CSRD)を酸化物カソードに組み込むことによって、こうした問題に対処する手法を報告する。これは、構造化学の基本原理によって導かれ、セラミック合成プロセスの改善を通して実現された。我々は、その実現可能性を実証するために、CSRDの導入が、どのようにして層状Liコバルト酸化物カソードの結晶構造に大きな影響を及ぼすかを示す。このCSRD導入の影響は、遷移金属環境と、酸素とのその相互作用に現れ、Li除去時に有害な結晶スラブの滑りや構造劣化を効果的に防止する。その一方で、CSRDの導入は電子構造に影響を及ぼし、電子伝導性の向上につながる。こうした特性は、Liイオン貯蔵能にとって非常に有利であり、サイクル寿命とレート能力を著しく向上させる。さらに我々は、改良された化学的共ドーピングを通して追加の層状酸化物材料にCSRDを導入できることを見いだし、構造的安定性や電気化学的安定性を向上させるその潜在能力をさらに例証している。今回の研究結果は、酸化物カソードの設計に新たな道を開くものであり、これによって先進機能性材料の結晶構造や電子構造へのCSRDの影響に関する知見がもたらされた。

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