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腫瘍生物学:ex vivoミニ結腸での大腸がん発生の時空間的解明

Nature 629, 8011 doi: 10.1038/s41586-024-07330-2

三次元オルガノイド培養技術は、腫瘍と微小環境構造の両方をより現実に即して、またスケーラブルに再現可能にしたことで、がん研究に大変革をもたらした。これにより、がん細胞の比較的短期間に起こる複雑性の低い挙動をより正確にモデル化できるようになった。しかし、利用可能なオルガノイドシステムは、組織の構造、細胞の多様性、恒常性および寿命の見地からすると、がん発生の複雑な進化過程を捉えていない。そのため、in vitroでは発がんや腫瘍形成の研究は不可能で、代わりに動物モデルを多数使用する必要があり、これらによって細胞動態の時間空間的解明は限定され、資源と動物の命に関するかなりのコストを伴うものになる。今回我々は、微細加工技術と光遺伝学的手法、組織工学的手法を組み合わせることにより、ex vivoで腫瘍形成が可能な、トポバイオロジー的に複雑なミニ結腸を開発した。このシステムを用いれば、青色光曝露により発がん活性を誘導することで腫瘍形成性の形質転換を時空間的に制御でき、生じた大腸腫瘍は数週間にわたって培養を中断することなく、単一細胞の分解能でリアルタイム追跡が可能である。このようにして誘導されたミニ結腸では腫瘍内および腫瘍間での多様性が高く、in vivoの大腸腫瘍が示す主な病態生理学的特徴が再現されている。細胞固有および細胞外因性のパラメーターの微調整を行えば、ミニ結腸を腫瘍形成の決定因子や薬理学的機会を突き止めるのに用いることができる。まとめると、我々の研究によって生体外でのがんの発生についての研究を行う道が開かれた。

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