Perspective

化学:未来の精製所

Nature 629, 8011 doi: 10.1038/s41586-024-07322-2

化石燃料(石炭、石油、天然ガス)は、世界中のエネルギーの大部分を供給し、日々の生活に不可欠な多くの製品の基礎となっている。化石燃料の使用は、全球の気候変動を駆動する二酸化炭素の排出に最も大きく寄与しており、このため再生可能な代替手段を見いだすための共同した取り組みが促されていて、早ければ2050年までにカーボンニュートラル社会を実現できる可能性がある。化石燃料に基づくエネルギーを再生可能な電力に置き換える明確な道筋はあるが、石油精製所で生産される輸送用燃料と化学物質にはまだ需要がある。精製過程を電化し、炭化水素燃料を作るために精製所に投入される原材料物質を化石燃料から二酸化炭素に変え、化学製品やポリマーを作るための原材料を化石燃料から農業廃棄物や都市廃棄物に変えることで、化石燃料の使用に関連する炭素サイクルを閉じようと試みることができる。我々は、長期にわたる十分なコミットメントと支援によって、そうした完全に化石燃料フリーの精製所を作り、2050年以降に必要な製品を供給する(より少ない燃料でより多くの化学製品をもたらす)科学技術を開発できる可能性があると主張する。この未来の精製所は、現在よりもかなり広い面積と多くの鉱物資源を必要とし、水素製造と二酸化炭素回収のために大量の再生可能エネルギーを生成する能力に決定的に依存する。

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