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古遺伝学:大規模な家系図のネットワークから明らかになった、アバール人コミュニティーの社会的慣行

Nature 629, 8011 doi: 10.1038/s41586-024-07312-4

アバール時代が始まった紀元567~568年以降、ユーラシアステップを起源とする集団が約250年にわたってカルパチア盆地に定住した。今回我々は、アバール時代の4カ所の墓地について、考古ゲノミクス(424人分)と同位体の広範なサンプリングを、考古学的、人類学的、歴史的な文脈化と組み合わせることで、これらのコミュニティーのゲノム構造、血縁関係および社会的慣行の詳細な描写を得た。我々は、古DNAを用いて再構築された9世代にわたる約300人からなる、一連の大規模な家系図を提示する。これにより、夫方居住および女性の族外婚を規範とし、複婚やレビレート婚が一般的という、厳密な父系制が明らかになった。近親婚の不在は、この社会が世代を超えて詳細な家系の記憶を維持していたことを示している。こうした親族関係の慣行は、ユーラシアステップ社会に関する歴史的な情報源および人類学的研究からこれまでに得られている証拠と一致する。同祖的(IBD)なDNAの関連性のネットワーク解析からは、コミュニティー間の社会的なつながりが女性の族外婚によって維持されていたことが示唆された。さらに、大きな家系の変化は認められないものの、本解析の解像度のレベルによって、1つの墓地でのコミュニティーの入れ替わりに起因する遺伝的不連続性の検出が可能になった。これは、考古学的記録の変化に対応しており、おそらくは局所的な政治的再編の帰結であろうと考えられる。

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